アメリカンジョークin三国志2
A 長安で祭りが行われる
ある日、孔明が政務をしていると、部下のショウエンが息を切らして部屋に入ってきた。
「一大事です、丞相」
「どうした?」
当然孔明は大喜びするだろうと思っていたショウエン。しかし、孔明の目には涙が。これを見たショウエンは感激した。そして自分の喜びを恥じてこういった。
「悲しむべき事です、丞相」
「ああ、まったくだ。まだ曹一族は全滅していない」
末期の蜀は人材不足で知られているがそれにはちゃんとした理由がある。頭のいい人間は蜀の末を察して他国に逃げるし、腕の立つ人間は姜維に従い最前線に向かうからだ。
洛陽の牢獄にて
「私は董卓を批判したためにここに入れられました」
「私は董卓を擁護したためにここに入れられました」
三人の男が「三国志」の中で一番器量が小さい者は誰かを論じていた。
「僕は定番だけど董卓かな。少なくとも上洛後の彼は小物以外の何物でもないよ」
「いやはや、僕は関羽だと思うね。敵に対しても味方に対しても度量が小さすぎる」
「僕は周瑜だと思うよ。琴の音の間違い一つで振り返る姑気質は他に類を見ない」
A 呂布は裏切る前に恩は返す
このたび、三国志オタクの富豪が三国時代の「幻の書」を高額で買い取ることを発表した。以下がそのリストである。
劉備著「一泊の恩」
曹操著「海戦百計」
孫権著「後継者選びのススメ」
劉表著「打って出る勇気」
袁術著「軽挙妄動は人をも殺す」
諸葛亮著「公正な人事」
曹操は天才だった。彼は後漢の政治の欠点を顧みて、自分に権力を集中させることで政治の腐敗を防ぐとともに迅速な軍事行動を可能にした。
曹操の後継者、曹丕は名君だった。彼は父の政治の欠点を顧みて、自分と側近に権力を分散させることで一門政治を防ぐとともに政権の基盤を強化した。
曹丕の後継者、曹叡は英邁だった。彼は父の政治の欠点を顧みて、権力を自ら持ちつつ軍事を重臣に委任することで、安定した軍事行動とともに柔軟な内政を可能にした。
魏国の後継者、司馬炎は賢かった。彼は先代らの所業による官の内部分裂、民の乱れを利用することで、一国を容易に盗ってしまった。