ミルクボーイ風に「行政指導」
法学部を留年したけど法律ネタ。それ相応のクオリティとなっております。
ミルクボーイ風に「行政指導」
「いきなりやけどね、うちのオカンがね、今度事業始めるんやけど」
「ふんふん」
「何か役所から物言いが入ったらしいんやけど、何って言われたか忘れたらしいんや」
「忘れた?今から事業始めるやつが役所からの指導の内容忘れるって、これもうアカンやつやん」
「俺もそう思って何回も聞くんやけど、全然思い出せんのな」
「ほーん、じゃあ俺がその指導の内容一緒に考えてやるから、断片的な情報だけでも言ってみいや」
「うーん、なんかね、別に従う義務は無い類のものやったらしいんやけど」
「あー、ほなそれ行政指導とちゃうか。行政指導は任意の協力を求めるものやからね」
「あーそっかー」
「そらそうよ。行政から何か言ってくる時って大体強制的なモンやけど行政指導だけは別なんや」
「いやな、俺も行政指導かなーって思ったんやけど、オカンが今度始めるのは病院なんよ」
「ほなもう行政指導とちゃうやん!行政指導+病院=違法。それ判例集に赤マルで記載されてるからね」
「せやろ」
「俺位になると病院って見ただけで行政指導→違反って思い浮かぶからね。最早世界の常識やそんなもん」
「そーなんか」
「そや。他になんかいいよらんかったんか?」
「その役所の役員な、法律の委任を受けてきてなかったんやって」
「ほな行政指導に違いないやん。そんなお役所が法律の委任も無くホイホイ動けるわけないもん。強制力のない行政指導やからこそ許される裏技や」
「でもな、オカンが言うには行政指導では無かったらしいんや」
「ほなもう行政指導やないやん。指導を受けた本人が違う言うならもう絶対違うやん」
「そやねん」
「先言えやそんなん。じゃあもうホンマ分らんわ。どうなっとんねんこの国の行政は」
「そんでオトンが言うにはな」
「オトン?」
「それ民事訴訟ちゃうかって」
「いや絶対ちゃうやろ」